シュワッチ!Bigman!

 皆さんは幼稚園の頃の将来の夢を覚えているだろうか?

 

 男子ならサッカー選手、野球選手、警察官。女子ならお花屋さん、パティシエあたりがよくある解答かなあと思う。

 

 ちなみに僕の将来の夢は「ウルトラマンティガ」でした。

 

なぜ唐突にこんな話をしたのかには理由がある。

 

 YouTubeで適当にプレイリストを選んで曲を聴いていたときにある曲がすごく耳に残った。

 

 ミスターチルドレンの「HERO」という曲だった。

 

HEROの歌詞の中に「小さい頃に身振り手振りを 真似てみせた 憧れになろうだなんて 大それた気持ちはない ただヒーローになりたい」という部分がある。

 

僕はその部分を聞いたときに「あー俺って昔ティガになりたいとか幼稚園のイベントで言ってたなあ。なつかしいな~」と懐かしんだ(ちなみに僕はヒーローって聞くと真っ先にウルトラマンとヒロアカのオールマイトを想像する)。

 

そこで、なんでウルトラマンになりたかったんだろう?って考えてみる。

 

当時の僕は幼稚園児だったとはいえ、さすがにウルトラマンが実在しないことは分かってたし、どんなに頑張ってもウルトラマンに変身できないことは察していた。だからウルトラマンそのものになろうとはしていなかったはず。

 

結論は、ただ単純にウルトラマンがかっこいいと思っていたからだったということに落ち着いた。きっと悪い怪獣を倒して人々を守っているヒーローがかっこよくて憧れていたのだ。

 

でも、今現在の僕は憧れのヒーローみたいな人物にはなれていない。

 

それどころか、今の僕はいわゆるいじられキャラだし、周囲の人から舐められているようなことも多い。完全に脇役のモブキャラだ。おまけに人を助けるどころか助けられてばっかりな気がする。そんな自分が嫌でしょうがなくて半年くらいブルーになって下ばっかり見て歩いてた時期もある。きっと16年前の俺が今の俺を見たらがっかりするよ!

 

もちろん望んでモブキャラみたいな人間になったわけではない。一応、小さいころから僕なりの理想の人物像は持ってて、その理想像に向かって進んできたつもりではいる。

 

確か高校時代に、理想の人物像を具体的にイメージし言語化しようとしたことがあった。そのとき僕は理想の人物像をこのように箇条書きでまとめていた。

 

・頼りになる人なんだけど偉そうでなく謙虚な人

・人のために思いやって動ける人

・誰からも好かれる人

 

こんな人いるわけねーよ!!会ってみたいよ!!

 

きっとこれを読んでいる人も、この条件をすべて満たすような人には出会ってないと思う。

 

ただ、僕はこの条件を満たす人物を知っている。

 

それがウルトラマンである。人知れず正体を隠して地球にすむ人類のために自らが傷つくのをいとわずに戦い、みんなからウルトラマン頑張れー!って応援されている。多分僕の理想の人物像を満たしている。

 

そのことに気づいたとき、思わず僕は感心した。5歳のころから「理想の人物像」はなんとなく完成していたんだなって。

 

そしてその理想人物像は、僕が生きていく上での行動の軸になっていた。

 

例えば、ヒーローは助けを求められれば絶対に助けに行く。だから人の助けを断ることは絶対にしない。ヒーローは献身的なのだ。

 

僕もそうであろうとした。。

 

ある友達に課題が終わらないから見せてくれよって言われたら、ほぼ確実に見せてあげていた。多分1週間に3回くらい課題を見せてた気がする。

 

中学生の教室の掃除では、誰もちりとりをやりたがらなかった。ぼくはしょうがないな...って言ってちりとりをしていた。気づけば中学3年間ずっとちりとりでごみを集めていた。

 

 

そして人から好かれようとした。だから人から嫌われないように、他人を否定することはしないと決めた。気づけば人を肯定するだけのエセ八方美人みたいな男になっていた。

 

思い返せば自分なりに理想像に向かって進んではいたのだ。まったく理想とは違う人物になってるけれど...。

 

そのことに気づき、俺って奴は自分なりに頑張ってきた(つもりだ)けど結局何物にもなれないだけのモブなんだと思うようになったのは大学に上がってからであった。

 

そして「あー、僕は不器用で人の顔色うかがってばっかりの生きずらそうなダメ人間なんだなって思うようになった。でも頑張ってはいるんだよな。不器用だからそれもうまくいってないけれど。まあでもしょうがないよな、20年くらいそういう生き方をしてきたし今更変えれないよ。変えれないならば受け入れよう!そんな俺を!!」って思考して自分の中でケリをつけた。

 

ケリをつけたはずだった。

 

でもミスチルの「HERO」を聴いて、過去の自分を思い出したときに、それでいいのかなって、小さいころヒーローになりたいなって思ってた時の初期衝動みたいなものがグワーッって押し寄せてきて「今のお前に異議あり!!」ってツッコんできた。

 

ということで、不器用ながらもまたヒーローみたいな人をめざそっかなって思った。とりあえず周りの人を助けられる人になろうと思う。例えば友達だったり、バイト先の人だったり。

 

そのためには、技術や、説明力をもっと身につけなきゃならない。僕は簡潔に文章をまとめるのがへたくそなので、説明をすることが苦手だ。だから人にものを教えるときにとっても緊張する。これでは助けを求められた際に困ってしまう。ちょっとずつ、小さなことから初めていって理想の自分に近づいていこう。

 

16年前の俺よ、俺は今ヒーローになるために説明力を身に着けようとしているぞ!!

 

ありがとうミスターチルドレン。なんかすごく大事な気持ちを思い出せた気がします。シュワッチ!!